◇この記事はこんなこと書いてます◇
2008年に始まった不良たちの格闘技、チケットがなかなかとれないほどの大人気だった前田日明プロデュースのTHE OUTSIDER
当時の観客はイキりたった不良ばかりで怒号・罵声が飛び交い、会場のムードはいつも殺気立っていたが、超がつくほど盛り上がっていた。
私自身も一回、アウトサイダーのメッカ、ディファ有明に見に行ったことがある。とにかく「周りが恐ろしかった」ことを覚えている…
現在RIZINで活躍中の朝倉兄弟、金太郎、白川陸斗、またブレイキングダウン出場で注目されている啓之輔、黒石高大、萩原裕介らは皆、このアウトサイダー出身。
格闘技が大好きで当時アウトサイダーにどハマリしていた私が、アウトサイダー全盛期に活躍していた選手の戦績まとめと「アウトサイダー上がりで本当に強い奴は誰なのか!?』を考察してみた。
※「全て一緒の階級と仮定」しております。また、完全に個人的な見解であり内容に誤りがある場合なども併せてご容赦いただき楽しんで頂けたらと思います。ピックアップしてる時期は、啓之輔~朝倉未来が活躍していたころです。
THE OUTSIDER(以降アウトサイダー)とは、暴走族・チーマー・ギャングのリーダー・その他腕自慢を集結させた「不良連中の格闘技大会」よくyoutubeにあるケンカ自慢等のたぐいは、このアウトサイダーから派生したといえる。キャッチコピーは「不良達ヨ、覚醒セヨ」
アウトサイダー全盛期 / 注目選手の勝敗図
こう見ると、堀鉄平はホントにつよかったんだね。啓之輔は秀虎に負けてるんだ。。
この中でアウトサイダーのベルトを巻いたのは5名
👑吉永啓之輔:第1代・4代65-70王者
👑朝倉 海:第1代55-60王者
👑樋口 武大:第2代・4代60-65王者
👑朝倉 未来:第3代60-65/第5代65-70王者
アウトサイダー初の2階級王者(2階級制覇は朝倉のみ)
👑佐野 哲也:第4代70-75王者
それでは皆の戦績をみながら深掘りしていきましょう
吉永啓之輔(後に啓之輔に改名)
2008年3月、アウトサイダー旗揚げ戦に出場。
2009年12月、65-70kgトーナメント決勝で佐野哲也にTKO勝ちで優勝、初代チャンピオンとなった。この頃あたりにリングスとプロ契約を交わしている。
2015年7月、65-70kg級王座防衛戦で朝倉未来と対戦し、右フックからのパウンドでKO負けし王座陥落。
これまでに、前田日明賞、ベストバウト賞、ベストグラウンドテクニック賞など数々の賞を受賞。
啓之輔の時代は「朝倉未来の登場」によって完全に幕を閉じたといえる。
啓之輔 vs 佐野哲也
この不良とマジメがライバルというのがおもしろかった。
朝倉海
2012年にDEEPの地方大会でデビュー後、未来と共に兄弟ファイターとしアウトサイダーに参戦。
2014年の55-60kg級初代王者決定トーナメントを制覇し王座を獲得。翌年からプロ契約選手としてリングに上がった。
2016年9月、55-60kg級タイトルマッチで挑戦者、大井洋一と再戦、TKO勝利を収め王座防衛に成功。
アウトサイダーで知り合った堀鉄平に格闘技に専念できる環境に変えたいと相談したところ誘いを受け、兄の未来と共に故郷を離れて上京し、練習拠点をトライフォース赤坂に移す。
2敗のうちの1敗は、後に紹介するブレイキングダウンで勝利した黒石の戦友、渋谷莉孔である。
樋口 武大
2011年11月、アウトサイダー第19戦で金太郎と対戦し一本勝ち。
2013年12月、朝倉未来にも一本勝ち、2014年6月には白川陸斗とにも勝利している実力者。
2015年12月、朝倉未来と再戦し一本負けを喫し、王座から陥落。
2017年5月、朝倉未来の剥奪に伴い空位となった60-65kg級王座決定戦で勝利を収め王座返り咲きに成功した。
アウトサイダーで朝倉未来に唯一黒星をつけたのがこの樋口武大である。
この頃は樋口に勝てる奴いなかったもんね。まじ強かったイメージ
朝倉未来
2015年に吉永啓之輔に勝利し65-70の王者に。
全戦績で唯一の負けは2013年、樋口武大との一戦。
2015年にはリベンジを果たし60-65王者の座を奪取、アウトサイダー史上初の2階級王者に。
佐野哲也
2015年の70-75王者。啓之輔のライバルとされる。
ブレイキングダウンに出場した萩原祐介とは2度対決、2度とも勝利を収めている。
萩原裕介からブレイキングダウン参戦を促されるも「有名になる必要がない」との理由で参戦を拒否。現在も格闘技は続けている。
時を経て、かつてのライバル「佐野と啓之輔」はyoutube対談が実現したぞ
王者になっていない選手のアウトサイダー戦績など….
今回ピックアップした10選手の中でアウトサイダー時代にベルトを巻くことはなかった選手の戦績。
史上最年少18歳でアウトサイダーに参戦。唯一、樋口武大に負けたがのちにリベンジに成功。
樋口に負けてボロボロ泣いてたね…
◆白川陸斗:1戦1敗
アウトサイダーでは1戦のみ。相手は朝倉未来。実は朝倉未来とは対戦予定ではなかったが、試合当日にお互いの相手が欠場となり突如実現したカードだった。この試合は名勝負として有名。
この縁から現在は朝倉未来と同じ所属、今も良好な関係を築いている。
※樋口武大とも戦っている(敗戦)との記録がありますが、定かではありません。すみません。
BESTBOUT!対 朝倉未来(判定敗戦)
おぐちゃんおるー
◆渋谷莉孔:8勝3敗2分
朝倉海にも勝った実力者。前田日明も絶賛するほど抜群の格闘センスと強さを備える。ブレイキングダウンでは黒石のセコンドに付き勝利に貢献。
以後アジア最大の総合格闘技イベント『ONE FC』を主戦場としていたが、目の負傷もあり2018以降はリングにあがっていない。が、、
【23.10.13更新】前田日明チャンネルで渋谷莉孔が登場!
こんなコメントをしていましたよ!
渋谷さんから見て朝倉兄弟の生き方、闘い方はどう移っているか?
渋谷 良いと思います。「日本は任せたぞ」みたいな。。海選手とはあんまり交流しないようにしています。
必ず仮を返すというか、僕は(当時)勝ってるんですけど、確かに強かったんですけど、やったときはカラダで勝ってる感じがして、まだ彼10代で、プロで試合してたとはいえ、カラダの線があまりにも細かったんで。
細いながらも中に力はあったんで。今だと、勝ち逃げみたいになっちゃうっていうのが嫌なんです。拳とかも彼は悪いらしいんですけど、完全に治って、僕が日本に帰ってきた時とか、挑戦されたら受けないといけないなと思ってます。
これはビックリ。。渋谷莉孔 vs 朝倉海
近い将来、本当に実現する!?
BESTBOUT!対 朝倉海(判定勝利)
◆黒石高大:7勝8敗2分
中3からグレはじめ17で愚連隊を立ち上げ初代総長に。ケンカは負け知らず「濱の狂犬」と呼ばれていたそう。
その地元横浜でバリバリのカリスマヤンキーだったころ、前田日明プロデュースのTHE OUTSIDERにイキがって参戦(2008年)。
会場に多くの仲間(子分)を引き連れて応援にやってくるものの4戦目までは勝ち星なし。
毎回負けると同時に引き連れてきた大勢の仲間がリングに上がりこみ相手選手やセコンドにケンカをふっかけて大暴れ。これがお決まりのパターンになり、「黒石劇場」といわれるようになった。
それからジムに通いメイン戦線で活躍するほど実力をつける。ブレイキングダウン6より参戦。現在は俳優業。
黒石が負けたら、応援団が一斉にリングに上がりこみ暴れだすんだ。。毎回。
これが有名な「黒石劇場」というもの。めちゃめちゃだったw
◆萩原祐介:7勝2敗1分
強さより巧さのある選手。高校時代はボクシングでインターハイにも出場。ブレイキングダウン6に参戦、ジョリーに敗北。ブレイキングダウンでは超絶の人気者。現在は会社社長
アウトサイダー出身者 現在、誰が一番強いのかランキング(私見)
1位:朝倉未来
2位:朝倉海
3位:渋谷莉孔
4位:白川陸斗
5位:金太郎
6位:啓之輔
1位、2位は文句なし朝倉兄弟。3位に渋谷を入れたのはアジア最大「one」でも勝ち越していること、今後、RIZINにも参戦してほしいという期待も込めて…4位、5位の両者だが、戦績的に「RIZINで活躍している」とはまだ言えない。現在ブレイキングダウンで大活躍中、啓之輔が「ネーム」では3位に浮上だ!
最後に・・・
アウトサイダーは「格闘技を通じて不良の更生とメジャー団体へ選手を育成する」という理念・目的があったが、ブレイキングダウンからはそのような信念は感じられない。ただ面白いエンターテイメントに見える。それが悪い訳ではなく、それがこの現在のニーズにマッチした新しい形なのだろう。
SNSの時代になり、対戦前は舌戦を繰り広げ、対戦後は仲良くなる。そしてyoutubeでコラボして視聴者に驚きを与えて数字をあげ、お金を稼ぐ。これがセオリーとなっている。
黒石がオーディションで「茶番」というワードを連呼していたが、このストーリーが見えてしまっていること自体に茶番感があり現在の格闘技界に何か物足りなさ、寂しさ、を感じるのだろう。
アウトサイダーでの成功=強くなり、かっこよくなり、プロ格闘家になる
ブレイキングダウンでの成功=有名になり、インフルエンサーになり、影響力が付く
このように言えるのも時代の違いである。
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